
和三盆は主に香川県や徳島県などの四国東部で伝統的に生産されている砂糖の一種でサトウキビからできる黒砂糖を独自の製法でまろやかに作り上げた高級砂糖です。「三盆」の名は『盆の上で砂糖を三度「研ぐ」』という日本で工夫された製糖工程から生まれることから来ているそうです。

古民家風の佇まいの中に資料展示と店舗を兼ねたようなレイアウトで、先だってはNHKの「鶴瓶の家族に乾杯」でも紹介されたようですね。

休憩スペースにてお茶のサービスがいただけます。

非日常的な空間でゆったりとした時間を過ごすことができます。

さて、ここからは役に立たない薀蓄をぐだぐだ述べます。
「讃岐三白」という言葉を聞いたことがあると思います。
香川県に溜め池が多いのは皆さんもよくご存知ですよね。水事情が逼迫していて稲作に苦慮していた讃岐平野では水不足を解消すべく多くの溜め池が作られました。それでも使える水の量が限られているために稲作の為の新田開発には限界がありました。
干ばつなどによる稲作の不安定さは藩の財政や庶民の暮らしに影響し、苦しい台所事情から脱却する意味も含んで、江戸時代の中期以降、香川では綿やサトウキビといった干ばつに強い作物の栽培が増えていきます。同時に温暖で雨が非常に少ない気候特性を利用した塩の生産も盛んになりました。
そんな理由から生産量を増やしていった綿・砂糖・塩は瀬戸内海を通って大阪へ送られ、最適な気候条件で作られた上質な産物として評判を呼びます。特に砂糖は「雪白の如く、舶来品にいささかおとらず」と評せられました。
以来、綿・砂糖・塩は「讃岐三白」と呼ばれ、米と並んで讃岐の財政基盤を支えることとなりました。
しかし、明治に入るとこの讃岐三白のうち、綿と砂糖が安価な輸入品に押されて衰退していきます。サトウキビ畑、綿畑は水田へと変貌します。明治以降でも溜め池は次々に作られて行ったのです。塩も後に製塩技術の革新や規制強化のあおりを受けて同様に衰退して行きます。
そんな中、讃岐の特産品、高級砂糖として現在も生き続けるのが「和三盆」です。
と、まあ予備知識も薀蓄もないままに尋ねてみても、すごく落ち着けてゆったりできますので、お時間に余裕のある方は寄ってみられるのも良いかと思います。
更にどうでもよい薀蓄をもう一つ
岡山は年間で1ミリ以上の雨の降る日が日本で最も少ない「晴れの国」ですが、実は晴れの日が年間で最も多いのは香川なんです。だから、真の「晴れの国」を香川に取られないように岡山は頑張らないといけません。
何の関係もない話題で申し訳ございませんでした。
*今回の担当は、さすらいのissanでした